第1話 / うちわ開発記
第1話 家族だけで使えるチャットが欲しかった
プログラムは分からない。Android StudioもJavaScriptも知らない。それでも、家族だけで使える場所が欲しいという理由だけははっきりしていた。
そんなところで詰まるのか
プログラムは分からない。Android StudioもJavaScriptも知らない。それでも、家族だけで使える場所が欲しいという理由だけははっきりしていた。
プログラムを知らない側から見ると、画面に出ている症状がすべてである。どのファイル、どの処理、どの端末差が関係しているかは最初から分からない。だから症状をそのままChatGPTへ返し、候補を一つずつ潰していった。
直して、また触る
既製サービスを探すだけでなく、家族の会話、予定、写真、ちょっとした遊びを一か所にまとめられないかとChatGPTへ相談した。最初から設計図があったわけではなく、普通の言葉で希望を伝えるところから始まった。
ChatGPTは原因候補を並べた。おっさんは、その中で本当に端末の症状と一致するものだけを残した。説明がきれいでも、画面が変わらなければ次へ進めない。
最初は一か所だけの不具合に見えたが、家族が実際に使う流れで考えると、開く前と閉じた後まで確認する必要があった。おっさんはだんだん、症状が出た瞬間だけでなく、その前後をセットでChatGPTへ伝えるようになった。
この回で残ったもの
企画も、使う家族も、作っているくたびれたおっさんも純国産。サーバーのどこかにはメリケンの風が吹いているかもしれないが、出発点は日本の片隅にある普通の家庭の都合だった。
うちわでは「コードを直した」より「家族がいつもの入口から使えた」を優先するようになった。小さな不具合でも、毎日使う場所なら次の版まで持ち越さず、また触って確かめる。その繰り返しで少しずつ普通の道具へ近づいていった。
※家族や身近な人向けWebチャット「うちわ」の開発記です。