第3話 Androidでは動いた
最初に「本当にアプリっぽい」と感じたのは、Androidの実機で画面が開いたときだった。机の上の文字列が、手の中の端末で動いた。
実機で動くと急に本物っぽくなる
ChatGPTが書いたものを組み込み、Android端末で開く。画面が出る。ボタンが押せる。チャットらしいものが動く。プログラミング未経験のおっさんにとって、ここは大きな節目だった。
「ChatGPTでAndroidアプリを作る」という検索語を見ると、今なら少し笑う。作れる。確かに作れる。ただし、そのあとに端末差、通知、写真、動画、復旧、見守りと、知らなかった宿題が列を作って待っている。
一台で動くと、次の欲が出る
家族用なのだから、一台で動いても意味がない。別のAndroid端末でも使いたい。家族それぞれで表示が崩れないようにしたい。通知もほしい。写真も送りたい。
ひとつできるたびに、欲しいものが増える。機能が増えるたびに、壊れる場所も増える。アプリ開発とは、便利を一個足すと確認項目が何個か増える作業なのだと知った。
「Androidでは動く」が後で効いてくる
Androidで動いた経験は、おっさんに自信を与えた。そして少しだけ油断も与えた。同じWeb技術なら、iPhoneでもだいたい似たように動くのではないか。
その考えは、後で丁寧に壊されることになる。
Android実機で気づいたこと
画面が一度開いただけでは、家族が毎日使えるとは言えない。アプリを閉じてもう一度開く。通信が弱い場所で触る。別の端末から同じ会話を見る。こうした普通の使い方を繰り返すと、開発画面では見えなかった違いが出てくる。おっさんは少しずつ、機能を足す前に「いまあるものが普通に使えるか」を見る癖をつけていった。
ChatGPTは新しい機能を提案するのが得意である。おっさんは次第に、「それより今のボタンをもう一回押そう」と言う役になった。AIが前へ行きたがり、人間が足元を確認する。妙な組み合わせだが、このころから開発の形が少しずつ固まってきた。
ところで「うちわ」とは
家族や身近な人とのチャット、予定、写真、見守り、ちょっとした遊びをまとめたWebチャットです。現在公開しているWeb版は、iPhone・iPad・PCなどのブラウザから使えます。