第4話 / うちわ開発記
第4話 30分前通知は、だいたい30分前ではなかった
予定の30分前通知を作った記録には、処理が5分間隔なので実際にはおおむね25〜35分前になる、と残っていた。
そんなところで詰まるのか
予定の30分前通知を作った記録には、処理が5分間隔なので実際にはおおむね25〜35分前になる、と残っていた。
プログラムを知らない側から見ると、画面に出ている症状がすべてである。どのファイル、どの処理、どの端末差が関係しているかは最初から分からない。だから症状をそのままChatGPTへ返し、候補を一つずつ潰していった。
直して、また触る
共有予定は参加する人へ、個人予定は本人へ届くように整理し、同じ予定を何度も通知しないようにした。人間の「30分前」とサーバーの巡回時刻のずれも扱う必要があった。
ChatGPTは前へ進みたがる。おっさんは「その前に、さっきのところもう一回」と戻す。AIと人間の役割が少しずつ固まっていった。
おっさんは技術用語を全部覚えたわけではない。それでも「ここを押すとこうなる」「この端末だけ違う」という事実なら伝えられる。ChatGPTには、その普通の言葉から原因候補を絞ってもらうことが多かった。
この回で残ったもの
画面には一言で「30分前」と書けても、裏側は少し曖昧である。コンピューターは何でも秒単位で正確に動くという、おっさんの昔のイメージが少し崩れた。
うちわでは「コードを直した」より「家族がいつもの入口から使えた」を優先するようになった。小さな不具合でも、毎日使う場所なら次の版まで持ち越さず、また触って確かめる。その繰り返しで少しずつ普通の道具へ近づいていった。
※家族や身近な人向けWebチャット「うちわ」の開発記です。