第9話 / うちわ開発記
第9話 スタンプと入力欄が一列に収まらない
スタンプ、入力欄、送信ボタンの三つだけなのに、端末の表示サイズや文字サイズによって送信ボタンが下へ落ちることがあった。
そんなところで詰まるのか
スタンプ、入力欄、送信ボタンの三つだけなのに、端末の表示サイズや文字サイズによって送信ボタンが下へ落ちることがあった。
プログラムを知らない側から見ると、画面に出ている症状がすべてである。どのファイル、どの処理、どの端末差が関係しているかは最初から分からない。だから症状をそのままChatGPTへ返し、候補を一つずつ潰していった。
直して、また触る
スマホではスタンプをアイコン中心にし、入力欄の案内文を短くし、送信ボタンを一行に固定した。残った幅を入力欄へ回しつつ、改行入力は残した。
ChatGPTは前へ進みたがる。おっさんは「その前に、さっきのところもう一回」と戻す。AIと人間の役割が少しずつ固まっていった。
修正前の症状は、文章にすると数行である。実際には再現して、直して、もう一度同じ手順で確かめる。その往復が何度もある。開発記が長くなる理由の大半は、たぶんこの地味な往復でできている。
この回で残ったもの
画面の下端は小さいが毎回触る場所である。小さな三つの部品に、意外なほど長い時間を使った。
うちわでは「コードを直した」より「家族がいつもの入口から使えた」を優先するようになった。小さな不具合でも、毎日使う場所なら次の版まで持ち越さず、また触って確かめる。その繰り返しで少しずつ普通の道具へ近づいていった。
※家族や身近な人向けWebチャット「うちわ」の開発記です。